■じろたんさまよりいただきもの





「BLACK PEPPER」 のじろたんさんが、私の誕生日祝いに素敵なイラストを描いてくださいました!
「リクエスト受けます」とのありがたいお言葉に、「えーそんな、悪いですう」と恐縮してみせながら、
「うれしはずかし手つないでデート! 次元もゴエもちょっとカジュアルな格好だとなおよいです!」
と、全く遠慮のない注文をしてしまいました(^−^)。そしたら、そしたら・・・!
なんですかこのこそばゆい2人は!!!
ラブつなぎですよラブつなぎ! 次元あんたかっこいいな! ゴエ爽やか過ぎて直視できない・・・!(言いながらガン見)
ちーきしょーおまーら幸せそーな顔しやがって(^−^)! 嬉しいか! 嬉しいだろ! オレも嬉しいよ!

あまりに注文通りの素敵イラストにぐわーテンションが上がって、思わず挿文を書いてしまいました。
イメージを損なったらすみません。誕生日なんで許してください(^−^)。
じろたんさん、ほんとにほんとにありがとうございました!


以下、しょうもない挿文です(^−^)。



それじゃ、解散! というルパンの一言で、長かったこの仕事もお開きとなった。
解散、はいいが、町じゅう警官がうようよしている。カーテンからこぼれる光を透かして外を窺い、次元は振り返った。

「ルパン、お前どうすん・・・、」

脱兎のごとく飛び出すルパンの踵が見えたのはほんの一瞬で、それもすぐ掻き消える。

「・・・おおかた不二子だろう。」
「やれやれ。」

突っ立っている五右ェ門をちらりと見やった。

「お前は? どうすんだこれから。」
「うむ。」

どうせ修業だろう、と思った。
ほとんど中毒みたいなもんだ。1ヶ月近くかかりきりだった仕事が明けた今、この侍の体は、修業がしたくてしたくてうずうずしているはずなのだ。

「・・・拙者、ジェラートが食いたい。」
「何だって?」

思わぬ言葉に、耳を疑った。
事もなげに五右ェ門は「ジェラートだ」と言ってのける。


     *


世界中の人間が集まってんじゃねえか、ここは。
あらゆる人種の見本市のようだった。昼食の終わった昼下がり、カメラを抱えた観光客も、物乞いも警官も猫も鳩も、みなのんきな顔をして歩いている。

「すごい人出だな。」
「観光地だからな、世界有数の。」

これなら着替えなくとも良かったではないか、と五右ェ門は笑った。
そのいでたちでは目立ち過ぎる、出掛けるのならせめて着替えろと、次元は侍を説きつけたのだ。

「バカ言え、お前は自分がどんなに目立つか分かってねえだろ。いつだったか、あの蓑笠かぶって現れた時なんか、そりゃあ・・・、」

横を向き、次元の言葉は宙に浮いた。今いたはずの侍がいない。

「・・・あの野郎。」

諦めて、次元は煙草を取り出した。この人だかりだ、ウロウロするのは得策でない。
1本吸い終えた頃、「次元」と声がした。ダブルのジェラートを手にした五右ェ門がやって来る。

「あったぞ。」
「・・・良かったな。」

嬉しそうな顔に、知らず頬が緩む。いつだってこいつに敵いやしないのだ。
なぜか五右ェ門は少し離れた所で立ち止まった。何やら妙な顔でこちらを眺めている。

「何だ?」
「・・・男振りが上がるな。」

その恰好は、と妙な顔のままで呟いた。ニヤリと笑い「溶けるぜ」と指すと、慌てて手元に目を移す。

隙を突いて、手を取った。

「・・・じげ・・・、」
「ここじゃ人に付けちまう。」

人の少ない方へ引っ張って歩く。怒るかと思ったが、侍は文句も言わずについて来た。ジェラートに夢中だな、こいつは。と思った瞬間、

「!」

握った五右ェ門の手が不意に動いた。次元の指と指の間にすい、と指を絡めてくる。

「五右ェ門・・・、」

思わず見やると、

「なんだ。」

笑みを含んで侍は答えた。悪戯な目でジェラートをぺろり、とやる。
次元も笑った。

「うまいか?」
「うむ。うまい。」

中天を少し越えた太陽が、広場を、2人を、すべての人を、輝かしく照らす。今ならキスしても許されそうだ。

「・・・何を笑っておる。」

自分も笑顔のくせに、五右ェ門が尋ねる。

「何でもねえよ。早く食いな。」

その後だ、と次元は笑った。




BGMに、Maroon5の「Sunday Morning」を聴きながら書きました。分っかりやす(^−^)!



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